正義は人の数だけある

正義は人の数だけあります。

ある事がきっかけで、そう気付きました。

自分は以前、自分にだけ当たりが強いと感じる仕事仲間に『自分に対しての態度だけが、あまりにも他の人に対するものと違う』と指摘し、『自覚があるのか?』と問い、『もし自覚があるのなら直して欲しい』と頼んだ事があります。

その答えが『その態度は、相手に対する感情で、どうしてもそうなってしまうから、直すことなど出来ない』との事でした。                                                        言葉のニュアンスから、嫌いだからそういう態度になるし、嫌いという感情にはそれなりに理由があるのだという事らしい。

つまりは、こちらにも責任の一端があるから仕方がないという事なのだ。

自分からしてみれば突っ込みどころが満載なその言葉も、そう言った時のその目があまりにも真っすぐで、『これはこの人にとってみれば正論なんだ』と思わず納得せざるを得なくて、『その人なりの正論は無視できないから、言葉の当たり強さで感情的になるのではなくて、言葉の内容だけを拾って、その言葉を採用するかしないかはその都度自分で決めよう』とその時に決めました。

事実、自分の感覚も価値観も、自分の中にしかないのだし、その感覚が万人に受け入れられることなど到底ないわけで、感覚のすり合わせが叶わないのなら、結局どちらが折れる事でしか、進めなくなってしまいます。

ならいっそ、白か黒かではなく、流すという選択肢も持ってしまおうと、そう決めました。