もっとも成果を上げるものとは、自分自身であろうとするものだ
逆上がりを教える時、スタートは、腕の力を付けれるように、極力ぶら下がった状態から足を上げる事を教えます。
勿論、元々動くことが好きな子は、腕の力が十分にあるので、コツを掴んでどんどん上達していくし、腕の力さえあれば、レベルアップしてもすいてこれます。
でも、腕の力と体の重さのバランスが元々体の重さが勝ってしまう子は、中々次のステップに行けず、本人にとっても自信を失う事になってしまいます。
勿論、腕の力があるに越したことはありませんが、自信を付けてあげる事を優先した方がいいなぁと判断する時があります。 その場合は、腕を曲げて体を持ち上げるのと同時に地面をしっかり蹴る事を教えます。
何故なら、『自分もやれば出来るんだ!』という体験をする方が、今後の人生に置いても重要だし、自信さえついてしまえば、やる気が出て、積極的に鉄棒に触るようになるので、その結果腕の力がつく事も多いのです。
指導方法にも、勿論教え方のマニュアルやセオリーは、存在しますが、指導者対子どもといえど、人対人だという事は忘れてはなりません。
大人になって社会を出てからもそうです。 後輩や部下を指導する立場になった時、つい自分のやり方を押し付けがちです。
そういう自分もそうでした。 良かれと思って、マニュアルを作成したり、より細かく伝える方が親切なのだとも思っていました。
自分は発達障がいと診断され、『自分が大層な変わり者』であることを自覚して初めて、ひとりひとりの価値観の違いややりやすいやり方にも差があるという事に気付きました。
運営管理を学ぶと、例えば、工場内の作業動作をひとつとってみても、右手と左手を同時に別方向に動かす方が効率がいいのだと、そんな細部まで徹底管理されており、そんな緻密さが日本の製品の品質を支え、今日の日本があるのだと感じます。
でも、自分は変わり者なので、左右同時に同じ方向にしか動かせなくても、人の3倍速く動かせる人が居たとしたら、その個性はどうなるのだろうと考えてしまいます。
確かに先人から知恵を学ぶのは必要な事ですが、今までの成功事例だからといって、どんな時代にも、誰にでもマッチするとは限りません。 そして、真似るにしても、いちいち考えて、試し、納得してから真似する必要があると思っています。
何故なら、人はみんなひとりひとり違うからです。
リーダーシップ論で有名なドラッカーも言っています。 「もっとも成果を上げるものとは、自分自身であろうとするものだ」
自分自身とは何なのか…
まずはそこから考える必要があるのだと思います。
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