振り返ると

今日は、朝からポートメッセで作業をしていました。                                建築のお仕事です。

ここに来ると思い出します…

自分は、建築業に携わるより少し前に、イベント業界に居たことがあります。

木工の技術を身に付けたくて、イベント会社の木工部に所属してたことがあります。

ポートメッセは、その頃に設営をしによく訪れていました。                                        当時は、社会に出たばかりで、即戦力という訳にもいかず、上司の仕事のサポートばかりしていました。  

所謂下積みというやつです。                                          イベントの設営は、とにかく時間との勝負なので、誰もかれもが

忙しくて、現場で判断を仰いでも「考えれば分かるだろ!」「図面を見て、状況を見て判断しろ!」というノリでした。                                              だから、状況を見て、上司の動きを見て、次に必要な道具は何か、材料はどれが必要なのか判断して、上司から指示される前に用意しなければ、怒号やキックがとんでくるので、毎日が必死でした。

とはいえ、その頃の自分が力不足だったのも、筋力・予測能力が足りなかったのも、不器用だったのも、その上司がイラついてしまう程無い物尽くしだったことは、否めませんが…                       それでも、振り返ると、あの時過ごした時間が全て無駄だったとは思えません。                                                   

今は、建築現場では重宝されますし、色々な場面で、色々な人が「気が利く」という評価をしてくれます。     

そういう評価を頂いた時にいつも思い出すのは、このイベント会社に勤めていた日々です。

今日一日を過ごすことに必死で過ごした日々が、怒られたくないと恐怖にも似た緊張感の中で過ごした日々が、今の自分の一部である事も確かです。                     

自分も人間なので、決して感謝の気持ちなど湧いて来ませんが、今自分が建築現場で重宝されるのも、色々な場面で評価されるのも、この頃の経験を無くしたら多分なかったと思います。

では、今の若い子に進められる育成方法か…と問われると、あまりお勧めはしませんが、人というのは案外図太くて、案外しぶといものです。                                              敢えて厳しい環境に身を置くのも、一つの選択なのかもしれません。