渋沢栄一
先日、親しくさせて頂いているとある会社の役員さんから、渋沢栄一の『論語と算盤』という本を勧められました。
その方は、いつも自分と会う時は、事前に新聞の切り抜きや本のコピーを用意して、色々な事を話して聞かせてくれるのです。
恥ずかしながら、渋沢栄一氏の事など1㎜も知らず『誰?』状態でしたが、社会貢献と経済活動の両輪を回し大成功を収めたという事をその時に教わりました。
社会貢献と経済活動の両輪を回すという事は、『世のため人の為に事業し、利益も得ていた』という事になります。
それがどんなに難しい事なのか、会社を経営した経験があるので、痛いほど分かります。
信念より明日の売上。 そしてそこには従業員の生活を守るという大義名分が存在します。
今、世の中は、儲ける為にコマーシャルなどで次から次えと新商品を宣伝し、世界の企業は売り上げを競っている。 例えば車、長く大切に乗る事の大切さを知りながら、度重なるモデルチェンジで、ついつい欲しくなってしまう。
そうやって、欲望に負けて、良い車に乗って、良い物食べて、豪邸に住んで・・・
幾らお金を稼いだら、どれだけいい車に乗って広い家に住んだら、人は満足するのだろう。
渋沢栄一が残した言葉に『成功と失敗は自分に残ったカス』というものがある。
その言葉を聞きながら、『成功なんて幻で、成功か失敗かなんて結果ばかりに拘ってしまうと、結局満足なんて出来なくて、無い物ねだりばかりをし続けてしまうのだろう』なんてふと思いました。
じゃー一体何を目指して生きたら満足できるというのか。 渋沢栄一のいう『人は人としてなすべき事』に到達できるというのか。
多分それは、毎日を大切にコツコツと生き抜いた先にかないのだと、そういうことを渋沢栄一は伝えたかったのだろうと、自分には思えました。
同じ本を読んでも、その時生きている環境や価値観によって、感じる事は様々だと思うので、あくまで自分の感想ですが。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません