即動力

『破天荒フェニックス』という本を知っていますか?                               借金14億で倒産寸前の眼鏡チェーンのオンデーズを10年で黒字にまで業績を回復させた、田中修治社長のほぼ実話です。                                             何故そんなことが出来るのだろう…                                     この本には、事業再生のヒントだけにはとどまらず、この予測不可能な時代において、自分らしく生きる為のヒントが詰まっているような気がしました。                                  主人公の魅力は、奇抜なアイデアや、破天荒ながら、温かみがあり、芯をしっかり持っていて、つい周りが動いてしまう魅力的な人間性も勿論ありますが、一番注目すべきは、その決断の速さにあります。      

即動力という言葉があります。

全ての人は行動力を持っています。                                      でも、すぐに行動に移せる人はごく僅かだそうです。

何か事業を起こすときにも『これいけるかも』といくら心の中で思ってみても、時代の流れを見極めようと様子を見ているうちに、時代の波に乗り遅れてしまいます。

こんな話があります。                                             アメリカの鉄鋼王だったアンドリュー・カーネギーは、成功者を見極める事が出来たと言いますが、その判断基準は決断力だったそうです。

何か大切な決断をするとき、人は考えたり、人に聞いたり、調べたり、とにかく時間を掛けたがるものですが、カーネギーによれば、1分以内に決断できるかどうかがその見極めのポイントだというのです。

(話を破天荒フェニックスに戻します)                                 確かに、田中社長も決断はとにかく速い。                                   しかも全くのカンと言訳ではなくて、いつも決断の裏には、彼なりの理屈や価値観が存在していました。

人は不安になると、心は決まっていたとしても、人に聞いたり、調べたり、とにかく自分の決断にGOを出す為の理由を探しまわります。                                                      何故、田中社長は即動力があるのか…                                          自分なりに考えていました。                                              責任は自分で全て引き受けるという覚悟。                               仲間を信じて、任せられる器の大きさ。                                そして、何より他の誰かに左右される事のない、絶対的な価値観や倫理観があるので、迷う事が少ないのです。

自分もフリーになり、自由に決断できる環境になってからは、自分の価値観や良心に従い、決めているので、決断すること自体が楽しいと感じます。                                     ただ、自分の場合、自分以外の誰かが絡んだ時に優先順位が分からなくなってしまうので、そこが目下の課題だと思います。

最後かたい話になってしまいましたが、元気を貰える一冊なので、気になったら、読んでみて下さい。